初めて肺気胸になった20歳の夏
僕が肺気胸になったのは20歳の頃で、今でもよく覚えてるんだけどあれは8月の事だったと思います。
その頃は前の会社を辞めて次の会社が内定しているという状態でブラブラしていた時期です。
★ 中学の部活の同窓会
★ 海
★ カラオケ
★ 基本ヒマしてる
★ お金が底を尽きかけていた
あの当時を思い出すと簡単に昔の記憶が蘇るほどによく覚えてる。
まあ基本ヒマしていたんですけどね。
そしてダラダラ生活していると僕は痩せて行く傾向にあるのですが、
あの当時は今より10s以上痩せていていわゆるガリ体形で、食べても太らない体質でした。
身長176p 体重 50s
気胸は別名「イケメン病」と呼ばれているように、背が高くてヒョロッとした人になりやすい傾向にあるのですがまさに僕はそんな感じの体型です。
中学や高校の時にはマッチ棒やゴボウなどのあだ名がついた程で、今考えると全く酷いですよねw
そして気胸になったのは、あと2、3日で次の職場の初出勤という日の夜に異変が起こります・・・・。
胸、背中に違和感が・・・・
その日は友達とカラオケに行ってた日で、家に着いてのんびりしている時に胸や背中に違和感がある事に気づきました。
それも左側だけです。
痛いと言うほどではないけど筋肉痛のような鈍い痛みで、あまり気にしていなかったです。
しかしお風呂から上がっても痛みは消えず次第に呼吸が苦しくなってきました。
ちょっと横になろう!!って思ったんですが、横になるのもしんどい。
なんか肺がボコボコという音がするような感じで気持ち悪い。
とにかく初めての経験でとにかく怖かったです。
まずは寝よう・・・・・寝たら治る!!って事で布団に入ったのですが、その日は案外ぐっすり眠る事が出来ました。
しかし朝起きて立ち上がろうとした時に、これは確実にヤバイって感じで肺に異変が有りました。
なんて言ったら良いか分からないですが、まず苦しい、そして痛い、そしてやはりボコボコって感じで喉に空気が上がって来るようなそんな感じです。
立ち上がるのもしんどくて、また座ろうとしてもしんどい。
立っている状態が一番楽でした。
そしてヤバイ、ヤバイってなって脇汗が止まらなかったのですが、これは病院に行った方が良いっていうのは分かりました。
僕の住んでいる地域は田舎なので歩るいて行ける範囲に病院も無いですし、家族も出ていて誰もいない・・・車で行くか!!って事で自分で運転して病院に行きました。
病院に到着後にすぐにレントゲンを撮らされる
苦しみながらも何とか病院に着いたのですが、その病院は爺婆のたまり場となっているのでとにかく人が多かったです。
苦しい〜苦しい〜爺婆どけぇ〜と思いながら受付を済ませると、苦しそうな僕に見かねたのか早めに診察を受ける事が出来ました。
診察では先生が何やらボソボソと・・・
えっ、なに?ききょう???
その時初めて聞いた気胸という病名に恐怖しか無かったのですが、あまりにも怖すぎてどんな病気なのかって事は聞くことが出来なかったです。
そしてレントンゲンを済ませて再び診察を受けたんですが、
これは気胸って言って、肺に穴が空いて肺が縮む病気だよ。
命に危険があるとかそういう病気では無くて結構この気胸になる人多いから安心して下さい。
その「結構みんながなる病気」と聞いて一安心したんですが、次の言葉に絶句しました。
肺に溜まった空気を取り除く為にこのドレーンという管を脇腹の方から刺しますんで。
部分麻酔をするので痛くはないと思いうけど、痛かったら言って下さいね。
えっ、ナニこの展開・・・・・えっ・・・・えええええええええ!?
えっ・・・こんな所で手術するの!?えっ、麻酔?えっ、穴をあける
えええええええええええええ、心の準備が出来てないんだけど〜!
ブスっ(麻酔の音)
いたたたた・・・・・・・あれ触られても感覚がない・・・・・
えっ・・・何?ゴリゴリしてて気持ち悪い・・・・ああああああっ
時間にして15分とか20分位だったと思うのですが治療自体はすぐに終わります。
ただし、ドレーンと言う少し太めの管を入れる為に、体にメスを入れのでかなり怖いです。
そして術後は常のドレーンとの共同生活になります。
こんな状態なので・・・・
気胸は肺に穴が空いて胸腔に空気が溜まった状態な訳なので、その溜まった空気をドレーンで吸い出す治療法です。
空気が順調に抜けているとボコボコと音がします。
そして空気が抜けてくると、肺が徐々に膨らんでいき最終的に穴が自然に塞がります。
ちなみに入院中の大半は、こいつを引きずってトイレに行ったりご飯を食べたりする訳ですね。
もう相棒のようなものですがとにかく邪魔でしょうがないです。
そして術後はとにかく痛いです。
麻酔が切れてから徐々に痛みが出会始めてもう我慢できない位にいたいです。
血圧が下がったりして意識がもうろうとします・・・。
僕はとにかく痛みが我慢できずに、すぐさまナースコールするのですが、「若い人は痛みに敏感だからね〜」と言われて痛み止めを貰いました。
ちなみに痛み止めを飲んだからといって、快適な病院ライフって訳では無く当分痛みとの戦いでした。
そうなんです気胸になると終始痛い事ばかりで本当に苦痛です。
そして定期的に先生がやってきて空気の漏れ具合をチェックします。
流れ的にはこんな感じです
★ 空気がしっかり抜けているか確認する
↓
★ 2、3日安静にする
↓
★ 肺が膨らんでいるか確認するレントゲンを撮る
↓
★ 膨らんでいれば管をハサミのようなモノではさみ空気を吸わない状態にする
↓
★ 肺がしぼんでいなければドレーンを抜く
↓
★ 後日肺が縮んでいないか再度レントゲンを撮る
↓
★ 晴れて退院
こんな感じでレントゲンで調子をみながらドレーンを抜くまでになります。
一番最悪なのはドレーンを抜い後に再度肺が小さくなる事です。
またドレーンを入れなくてはならないのですから・・・・・ああこわっ
1回目の入院期間と入院費用
初めての気胸の時はこんな感じでとにかく怖い事の連続だったんですが、入院してから1週間程度で退院する事ができました。
新しい会社には遅れて入社する事になりましたが、退院して3日目位には働いていました。
そんなに無理する必要も無かったのですが、入ったばかりの分際でとどこか負い目があったと思います。
あと初めての気胸の入院費用ですがよく覚えていませんが、7万から10万ちょいだったような気がします。ちょっと覚えていないんですが、お金が底を付いていた僕が姉にお金を借りて支払したことだけは覚えています。あの当時はホントに1万も持ってなかったんじゃないかって位に金欠でした。
ちなみにその時は「生命保険」にも入っていなかったのですが、この入院を聞きつけた友達のお母さんに半ば強引に保険に入らされました。
しかし何度も気胸になった僕は保険の恩恵を受け多額の保険料を頂いたので今では入って良かったと思ってます。気胸は再発しやすい病気なので1度気胸になられた方は生命保険に入ることをお勧めします。入院する度にプラスに転じることもありましたよ。
あと合わせて覚えておきたいのが「高額医療制度」というお金が変えってくる仕組みもあるのでそちらも頭に入れておいた方が良いです。
これを知ってると知らないでは医療費が全然違ってくるので。
僕は1回目の時は知らずに損したんで・・・・。
っていう感じでこれが初めての肺気胸になったときの体験談なんですが、まさか自分がこの後毎年のように気胸になるとはついしれず・・・・ああ本当に可愛そうっす自分。
一番壮絶だったのは4回目と5回目かな。また気になったら読んでみて下さい。
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